川崎病後遺症その後の人生

川崎病という病名がまだない頃、川崎病にかかり後遺症として心臓に冠動脈障害を持つ。何も知らないまま大人になり、人生後半戦に入っても健康な日々を過ごしてきたが…。還暦を目前に始まった川崎病との付き合い方とは。

消灯前のナースステーションにて①

ICD植え込み後の退院前日の夜、ふと気になった。

ところで不整脈はどうなったんだ?

 

今回の入院の目的はICDだけど、これだけ心電図を撮りまくってるのだから、前回のアブレーションの成果というか、順調かどうか、知っておきたいなあ。不整脈の自覚症状は消えているけど、本当に治ってるの?

いざ退院となって、急に気になり始めた。

  

もう消灯時間間際だったが、退院当日の朝にドクターがつかまるとは思えないので、看護詰め所を訪ねてみた。

リーダーっぽい看護師さんが「どんな内容でしょう?」と、仕事の手を止めてにこやかに応対してくださった。

「モニターには不整脈は出てませんよ」あ、それなら先生とお話ししなくてもいいです。それから、そもそも川崎病の後遺症でこういうことになったんですが…。

「冠動脈の瘤ですね?」さすが!リーダー!患者一人ひとりを把握している!これは話が早い。

不整脈を治してもらったとはいえ、冠動脈障害を抱えた身。今後どうすればいいのか、心筋を鍛えるというか劣化を防ぐというか、そんな話もぶつけてみた。

 

結論から言うと、ドクターからの特別な指示はなし。薬を飲み続け、食生活と運動に気を付けるという基本を守るしかないみたい。

そうですよね。そういうことですよね。

目の前にいるリーダー格の看護師さんに、もうちょっとだけ踏み込んで聞いてみることにした。

 

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同室の先輩たちに見送られて退院

IC植込み手術から4日後、本日退院した。

 

病室で出会った70代の女性お二人は、私よりも先に入院されていたので、お先にごめんなさい。

お二人ともペースメーカーを入れたり、カテーテルを入れたり、心臓の病気として共通する面もあるけど、背景も違えば担当の先生も違う。それでも、お互いの状況を伝え合って、発散したり力づけられたりしてきた。

ただ、お二人に比べれば私はまだ若い。

私が病院側から「明日退院してもらえますか」と言われたとき、「急にひどいわ。無理ですって言いなさいよ」と怒ってくださったが、自分としては仕事も少々残っているし帰宅してやりたいことが頭を占めていた。もう1日ゆっくりしたい気持ちよりも、早く帰りたい気持ちのほうが強かったのだ。(迎えに来てくれる夫の都合に問題ないことが重要だったが)

それだけまだ体力があるということかもしれないが、10年後は、どこまで頑張っていられるか。これからかなあ。

帰り際、「ゆっくり休んでね」と二人並んで病室から見送ってくださった。

 

 

 

予定より1日早く退院することに

術後の経過が順調らしく、入院患者さんが増えたのでトコロテン式に退院が1日早まった。

思っていたほど痛みもなく、痛いなと思ってもロキソニンを飲めば全く問題ない。

若いドクターがきれいに縫ってくださったおかげかな。


I CDの入ったレントゲンの画像も見せてもらった。

メタリックな機器がくっきり。パンフレットで見た写真そのままに燦然と輝いている。

強力なお守りだなあ。


電磁波遮断ステッカーと電磁波防護服

スマホやPCに付ける「電磁波遮断ステッカー」なるものがあると聞いて、ググッてみた。

500円玉くらいの大きさのシールをペタッと機器に貼ることで、850MHz~2.2GHzの電磁波を吸収すると書いてある。う~~ん、そう言われても、どれくらい効果があるのか…。

病院で見せてもらった電磁干渉のDVDによると、必要なさそう。

 

さらにググッていると、「ペースメーカ・ICD電磁波防護服」にたどり着いた。

工場だとか、IH調理器を使う飲食店とか、職場によっては必要不可欠なだけに、障害者雇用助成金の対象にもなっている。

ふだんの生活には必要ないかなあ。でも薄手のベストなら、あってもいいかも…。夏に着るのは暑そうだけど。

個人での購入に対して補助を出している市町村もあるぞ。

全国に4か所だけ!

う~~~ん。

 

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I CD植込み完了

昨日、I CD植込み手術をしてもらった。

2時間半ほどで終わり、術後の安静時間も2時間と、アブレーションのときよりもラクなほどだった。


執刀は超若い先生。息子たちより頼りなげに見えてなんだか不安…。前日病棟に挨拶に来られた医長さんが、横に付いてアシストしていた。

局麻なので、会話が全部聞こえてくる。ちゃんとやってるみたいで良かった…。(当たり前か)リードを留置する場所を探すのに手間取っていたみたいだけど、これは複数の先生でモニターを見ながら指示が出され、所用時間から見てスムーズに進んだみたい。

最後に傷口を閉じるとき、「そう!きれい、きれい!」と私の右側からかぶさるように覗き込んでいた医長先生に褒められてて、よっしや、やったな!と、心の中でつぶやいた。

本日I CD植込みます

手術そのものはアブレーションよりも時間も短いし、簡単なものらしい。

鎖骨の下あたりを切って、本体を置くためのポケットを作り、鎖骨下の静脈から心臓へとリードをすすめ、必要な場所にリードを留置する…。

この「本体を置くためのポケット」というのが気になるのだが、質問もしていない。

というか、できれば知らずにすませたい。


手術は局部麻酔で行う。

ドクターからは「痛かったら言って下さいね、すぐに(麻酔を)足しますから」と言われたが、できれば痛くなる前にバンバン麻酔してほしいなあ。

I CD植込み手術はすぐ終わるらしいけど…

今回の入院ではペースメーカーを入れた方たちと同室だ。病気の背景はわからないが、手術を終えられて何日か経つ方たちのようだ。

いちばん最近終えたらしい方が、歩きながら「いたた、いたた…」とつぶやいているのに、ちょっとビビってしまう。