還暦目前のつぶやき
病気の自覚がなくブログのネタもない今日この頃。
そもそもは、友人に自分の近況を知らせることと、もしも同じような病気の人の目に触れることがあれば、経験談として何かの役に立つかもしれないと思ったのがブログを始めたきっかけだった。
でも、そんなこと、あるのだろうか…。
川崎病にかかっても、心臓の冠動脈に瘤ができるのは全体の3%程度なのだそうだ。ふつうはその時点で冠動脈が詰まらないように薬を飲み始め、それを一生続けなくてはいけない。私のように冠動脈2本に瘤ができ、そのうち1本が詰まって心筋梗塞になり、そうとも知らずに50年以上生きてきたというのは珍しく、そんな話は誰の参考にもならないだろう。
今は不整脈の薬とともに、瘤が残っているほうの冠動脈が詰まらないための薬を飲んでいる。
薬を一生飲み続けなくてはいけないというのも、3歳や4歳の子どもなら、ああこの子はこの先どうなるのだろうと、親の不安も尽きないだろうけど、なんせ還暦目前なのだから、とうとう薬飲みの仲間入りだわ、という程度の感覚でしかない。幸い、当初現れた副作用も、薬の種類や量を変えてもらって解決済み。
この先、心臓のためには、中性脂肪やコレステロールに気を付けて動脈硬化が進まないようにするしかないみたい。
これからのテーマは、どうやって老化に抗い、受け入れていくか、ということに尽きるようです。
歩いてますか?
先日、今年最後の健診に行った。
今回は血液検査はなし。12月は宴会が多くて数値が変わりやすいからだろうか、などとしょうもないことが頭をよぎってしまう。ここで検診を受けるのは病人だけなのに。
心電図も良好らしく、先生からこれといった話もなく、
「歩いてますか?」
突然訊かれてちょっと面食らってしまった。
今まで一度も「歩きましょう」と言われたことがなかったもので。
もっとも、この業界では当然のこととして、言われなくても歩かなくてはいけないものなのだろう。「飲み過ぎないようにしてください」と、ただの一度も言われたことがないのと同様に。
「歩数はどれくらいですか?」
えっ?
先生がにっこり微笑んで尋ねてくるとは。
これがあの「6時間耐久・カテーテル」の統括者として現場を指揮し、非情な指示をビシバシと出し続けた人と同じ人物なんだろうか、と思うくらいの穏やかさ。
「6千歩くらいです」
「じゃあ大丈夫ですね」
えっ、そんなんでいいの?
家から最寄り駅まで往復するだけでも5千歩は超えるのだ。これでいいとは、まるで「心臓の悪いお婆さん」扱いではないか。
そうか、自分は「心臓の悪いお婆さん」というカテゴリーに入れられるんだ。
病気であるということとは、ちょっとばかりニュアンスの違う現実を突きつけられたような気がした。
暑さが続くと血圧は下がる?
本日は2か月ぶりの循環器の検診日。
心臓の状態は良いみたい。
心電図にはときどき「飛ぶ」ような形が出ているけれども、気にすることはないそうだ。
ただ、血圧は91。不整脈の薬を飲んでいることもあって、やっぱり低い。
動いてるときはいいんですけど、ちょっと休憩するとしんどいんです…。
先生に訴える先から、ただの怠けものやないかい、と、自分でもあきれる。
オバサンの症状には付き合ってもらえないかと思いきや、
「水分はちゃんととってますか?
暑いですからね。脱水症状が出ているかもしれませんね。脱水状態になると、どうしても血圧が下がりますからね。水分をしっかりとってください」
ありがたいアドバイスをいただいた。何でも言ってみるもんだ。
というか、自分で気づかない間に脱水状態になるって、これははっきり”老化”現象ではないか。
とにかく、寒くなれば血圧も上がるらしい。
ICDを入れて7か月、やっと運転免許の許可が出た!
心室頻拍の発作を起こしてからもうすぐ1年。
ICD(植込み型除細動器)を入れた後、6か月間は、車を運転しても大丈夫かどうかの様子見期間のようなもので、運転禁止だった。
6か月をやや過ぎた頃に検診を受け、大丈夫ですよと言われてからドクターに診断書を書いてもらって、免許センターに送って、やっと本日、「運転適性相談終了書」なる文書が届いた。
ICD植え込み手術をしてからちょうど7か月。長かった…。
都会に住んでいるので、車に乗らなくてもけして不自由ではないのだけれど、すっかり出不精になってしまった気がする。
運転解禁、明日どこへ行こう??
ICD(植込み型除細動器)を入れている感触はなくなるのか(ICD検診④)
ICD(植込み型除細動器)を入れて半年。常にというわけではないけど、胸に違和感はある。
これって、気にしないほうがいいのか、いつも気を付けているべきなのか、先生に訊いてみた。
「気にしなくていいですよ」
「たまに、かぽっと外れそうになる感じがする時もあるんですけど」
「それはありません」
いや、わかってますってば。
「あることを忘れるくらいになるまで、2年かかる人もいます」
そうか、2年たてば、あることを忘れていられるのか。
若い頃ならいざ知らず、2年なんて、あっという間だ。
ICD(植込み型除細動器)と年齢の関係は(ICD検診③)
循環器の患者というと年寄のイメージがあるけれども、私が通っている病院ではけっこう若い人もよく見かける。
今回のICD検診では、私の順番の前に、20代前半くらいの男性と30代くらいの男性が続いた。ICD(植込み型除細動器)を入れるのにもいろんなケースがあるので何の病気かはわからないが、とにかく、若い彼らの胸にはICDが埋まっているのだ。
20代の青年など、か細くて、それに比べると私など、ずいぶん丈夫なオバチャンに見えるんだろうな。
こんな青年の後に診察を受けたもんだから、先生にしてみたら、オバチャンの残り少ない人生、筋トレでもなんでも好きにしたら、ということなんだろうな。
ICDモニターのデータグラフを見せてもらう(ICD検診①)
今日はICD検診の日。
椅子に腰かけたまま、向こうの装置で何やら操作して確認している。
「ちょっと脈が速くなりますよ」とか。
ただ座っているだけなのに、脈拍が操作されてしまうのだ。
医療スタッフに全幅の信頼を寄せていなければ、ここには座っていられない。
まあ、外科手術だってそうだけど。
自宅にモニターを置いてから初めての検診で、この数か月間のモニターから収集したデータをグラフ化したものを見せてもらった。
「この線を越えていないということは、心臓に負担がかかっていないということです」
ずいぶんザックリした説明だけど、何の数値か説明されたところでわからないのだから、これでじゅうぶん。とにかく、問題ないらしい。
自宅に置いてあるモニターは、電源をつなぎっぱなしにして、そのまま。
パソコンのモデムやルーターのようにランプが灯ったりしないので、本当に動いているのかちょっと不安に思うこともないではなかったが、ちゃんと働いている ようだ。