心臓ハイテク話② ICDの遠隔モニタリング
ICD(植込み型除細動器)は、胸に埋め込まれた本体がリードで心臓につながっている。危険な頻脈が起こったときに、電気刺激で心臓の動きを元に戻してくれるものだ。突然死を予防する強力な装置だが、それだけでなく、心臓のいろんなデータも本体に記録される。検診のときにはこのデータを読み取って、診察に使われている。
さらに、ふだんから遠隔モニタリングで心臓のデータをチェックできるという。
データ送受信器を自宅に設置しておくと、胸に植え込んだICD → 送受信器 → サーバ → 病院 とデータを送信、異常があれば病院から本人に連絡が入るという仕組み。本人に自覚がなくても異常を教えてもらえるわけだ。
もちろん緊急事態となればICDが作動し、胸に強い衝撃が起こるので、それは本人に絶対わかるのだという(わかりたくないが)。「その時は自分で救急車を呼んでくださいね」とドクター。
遠隔モニタリングは保険診療の範囲内。「使うかどうかは自由です」と言われた。
ここまで来たら、使わない理由はないだろう。ICD入れちゃったんだから。
同意書にサインして、後日データ送受信器が送られてくることになった。
4月になれば、部屋の中に新しい機械がやってくる。