川崎病後遺症その後の人生

川崎病という病名がまだない頃、川崎病にかかり後遺症として心臓に冠動脈障害を持つ。何も知らないまま大人になり、人生後半戦に入っても健康な日々を過ごしてきたが…。還暦を目前に始まった川崎病との付き合い方とは。

夜中に胸が痛かった、4歳の頃の記憶。あれは心筋梗塞だった?

心室頻拍発作で緊急入院し、これまでかかった病気や気になる点をいろいろ質問されるうち、子どもの頃の記憶がよみがえってきた。そういえば幼稚園の頃、夜中に胸がキューッと痛くなることがあった。息を止めているうちに治ってしまう。翌朝には忘れてしまうものだから親に話すこともなく、そんなことが何度か繰り返しあったっけ…。
4歳くらいの頃の話。このときに、川崎病の冠動脈後遺症による心筋梗塞をおこしていた能性大なのだ。

 

川崎病は子どもの病気だ。川崎病にかかった子どものすべてが心臓に影響を受けるわけではないが、後遺症として冠動脈瘤ができることがあるという。

 

わたしの場合は、3歳で敗血症と診断され、高熱が続いたと聞いている。これがじつは川崎病の急性期にあたり、このときに左右の冠動脈に瘤ができた。そうすると瘤の中に血栓ができやすくなり、冠動脈が詰まって心筋梗塞を起こすおそれが出てくるという。これは川崎病の発症から1年~1年半くらいで起こることが多いといい、わたしの胸痛の記憶とぴったり一致する。もちろん、そのときに検査したわけでもないし子どもの頃の記憶なので断定はできないが、「そうだったのか」と昭和の謎が解けていくようだ。

 

今なら血栓ができないように投薬など予防措置を行うのだろうが、当時は1960年代前半、まだ川崎病が発表されていない頃だ。わたしの心臓には知らないうちに冠動脈瘤ができ、右の冠動脈が詰まって心筋梗塞を起こしていた。胸痛の記憶はともあれ、心筋梗塞のあとは画像にしっかり見ることができる。

 

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